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カーロボAI連携大学院

 生命体工学研究科を含む、北九州学術研究都市にキャンパスを有する北九州市立大学および早稲田大学の3 大学院、さらに戸畑キャンパスの工学府と飯塚キャンパスの情報工学府を加えた3 研究科・2 学府が連携大学院を開設しています。そこでは、今後ますます高度化が進む自動車・ロボット・人工知能(AI)に関わる高度専門人材育成のために、産学連携による実学のノウハウを活用した教育体系を整えています。募集定員は本研究科で20名程度、連携大学院担当教員により入学直後に書類審査・面接での選抜が行われます。通常の研究科・専攻での履修に付加されるコースです。
 本連携大学院を履修する学生は、選択必修科目を含めて、指定された単位互換科目の中から定められた単位数を修得します。さらに、総合実習のいずれかを選択することが推奨されます。修了生には修了証を発行します。
 主に夏休み期間中に開催される総合実習では、機械・制御・情報・電子の工学系の幅広い分野を専門とする学生が、博士課程学生から高専本科生(インターンシップ制度を利用)に至るまで幅広い年代でチームを作り、自家用車を用いた自動運転や等身大家庭用サービスロボットを用いた実習などを行います。これにより、深い専門性に加えて幅広い見識を備えた「T 字型人材」の育成を目指します。

国際マインド強化教育プログラム

 このプログラムは、文部科学省の「組織的な大学院教育改革推進プログラム」(平成19~21年度/に採択された「グローバル研究マインド強化教育プログラム」を継続・発展させた教育プログラムです。
 このプログラムの目的は、専門的な研究に秀でているだけでなく、異文化の理解や英語によるコミュニケーションにも優れた、グローバル人材を輩出することです。
 そのため、このプログラムに応募して選抜された博士前期・後期課程の学生に対し、外国人教員による実践的な英語教育と、交流協定校をはじめとする海外の大学への短期派遣を実施します。
 参加した学生は、語学力が高まり、国際会議などで論文を発表して活躍しています。

分野横断研鑽システム(出稽古)

 生命体工学という新しい研究分野を開拓するには、さまざまな分野を横断的に学び、融合することが必要になります。「出稽古システム」と呼ばれる本教育システムでは、学生が主体的に他の研究室の門戸を叩き、異分野の教育と研究のトレーニングを受けられるシステムです。研究室の一員となることで、教科書には書いていない実験ノウハウや先端技術を効率的に修得し、自分の修士論文・学位論文に活かすことができます。本システムは博士前後期課程の実践選択科目として単位認定されます。現在では全国の大学が類似システムを導入していますが、当研究科が全国に先駆けて平成18年度に提唱・実行したものです。

「ものづくり」人材育成のための医歯工連携教育プログラム

 主幹校の九州歯科大学、本学、産業医科大学と北九州市立大学が連携して大学院生を教育し、健康増進の視点に立って就業高齢者を支援する人材を育成します。本プログラムでは各大学が提供する大学間連携科目を単位互換制度の下で2科目まで履修できます。連携科目は九州歯科大学の「臨床研究デザインI(健康増進を目的とした臨床研究の手法と研究計画の立案方法)」(前期)、「高齢期歯科疾患概論I」(前期)、「臨床研究デザインII(健康増進を目的とした臨床研究の手法と研究計画の立案方法)」(後期)と「高齢期歯科疾患概論II」(後期)、産業医科大学の「産業医学研究基盤コース」(前期)、「医学研究概論」(前期)及び「人間工学特論」(前期)、北九州市立大学の「生体材料論」(前期)と「高分子物性論」(後期)、本学の「物理化学概論」(前期)と「生体力学」(前期)から構成されています(シラバスはこちら)。所属大学の関連する科目も併せて受講して下さい。プログラム修了時には修了証明書を発行します。

Advanced Assistive Robotics(グローバルAAR)コース


 本コースは、ヒトとロボットが協調して作業する現場や医療・福祉の支援にロボットを用いる場合などを想定し、工場や病院、介護施設などにおける労働負荷の低減や生産性の向上のほか、生活の質を高めるための知能システムに関する教育や研究開発を行います。
 関連して、人間知能システム工学専攻および生命体工学専攻では、2015年度から、国費で留学した外国人院生を優先的に配置される文部科学省の特別プログラムに採択されており、外国人留学生と日本人学生が言語や文化の壁を乗り越え、ともに学び、世界で活躍するロボット技術者の育成を目指しています。
 コースの授業は、スライド表示や質疑応答の言語を英語にするなどして留学生に対応しています。また、最新論文を読み解くジャーナルクラブでは原則英語しか用いないため、日本人の英語プレゼンテーションやコミュニケーション訓練の場となっています。さらに著名な外国人講師によるセミナーやサービスロボットのプログラミング演習も用意しています。