生命体工学研究科長
花本 剛士

 生命体工学研究科は、生命現象に特有な機能に着目し、それらを工学的な技術として実現する研究を推進することを目的として2000年に北九州学術研究都市に設立されました。大学の役割は、時代が求める教育と研究それぞれの成果を社会発展に繋げることです。現在、社会環境は著しく変化していますが、生命体工学研究科もその社会の変化に合わせて、2014年度から新しく生まれ変わりました。わが国は現在、資源・エネルギー不足、環境問題など深刻な問題に直面しています。生命科学に基づいた新技術を開発してこれらの問題を克服し、人が真に豊かな生活を送ることができる社会を実現して現代社会の期待に応えることが、本研究科に課せられた使命です。この目的を達成するため、基礎的な研究はもちろん重要な課題として継続しつつ、今後はより応用に近い教育研究に重点を移します。

 生命体工学研究科には博士前期課程として生体機能応用工学専攻と人間知能システム工学専攻という二つの専攻があります。「生体機能応用工学専攻」では、生体の持つ省エネルギー性、高効率性、環境調和性等の優れた機能を工学的に実現し、社会的問題を解決することのできる人材を養成することを目的とします。一方、「人間知能システム工学専攻」では、人間知能の原理を知的システムや知能情報処理として工学的に実現し、産業界などへ貢献することを介して社会の諸問題を解決できる人材を養成することを目的とします。

 博士後期課程は生命体工学専攻という名前に統一され、生物の持つ省資源、省エネルギー、環境調和、人間との親和性等の優れた構造や機能を解明し、それを工学的に実現し応用することのできる人材の養成を目的とします。同時に、社会と連携して社会のニーズに応えることにより、現代社会の諸問題を解決し、自然との持続的な調和に貢献でき、グローバルなリーダーとして活躍することができるとともに、研究・技術分野の動向を常に注視し、革新的成果の実現を図ろうとする人材を養成することも目的とします。具体的には、パワーエレクトロニクスに代表される省エネデバイス、太陽電池、燃料電池のようなエネルギー変換デバイス、環境にやさしい材料、センサー、人体とメカニクスの融合研究、ロボット工学やロボットの制御システム、ソフトウエア等の研究を通して、環境や人間にやさしい社会作りに貢献できる人材を世界的な研究レベルの環境の中で育成します。

 このように本研究科は北九州学術研究都市にあるという利点を生かし、北九州市立大学、早稲田大学や多数の企業などとも連携して教育研究を進めています。これには、北九州市立大学―早稲田大学―九州工業大学からなる“連携大学院カーエレクトロニクスコース”、“インテリジェントカー・ロボティクスコース”、九州歯科大学―産業医科大学―北九州市立大学―九州工業大学が医歯工連携した"「ものづくり」継承支援人材育成協働プロジェクト”、学内連携大学院"グリーンイノベーションリーダー育成コース”等の教育連携プログラムがあります。さらにグローバル化した社会の中で、活躍し続けることができる技術者を育成するために、多くの学生を海外に派遣するプログラムも整っています。マレーシアには研究開発拠点を設置しており、現地での教育研究を通してグローバルマインドを育成します。

 さあ皆さん、北九州学術研究都市に立地した生命体工学研究科で世界最高レベルの研究環境の中から大きく世界に羽ばたきませんか。

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